IIIF(E1989参照)はライブラリやミュージアムにおける画像配信形式として,ここ数年の間に国際的にも急速に普及が進んだ技術である。画像配信形式をIIIFで共通化できれば,画像の公開や閲覧に必要なソフトウェアを共通化でき,利活用に伴う学習コストも低下することが期待できる。しかしIIIFがもともと画像提供者側の問題意識から提案されたこともあり,現在のIIIF仕様は提供者側のニーズに焦点を合わせており,利用者側のニーズを反映しているとは言えない。このギャップに着目し,IIIF画像の新たな利活用を開拓するのが本稿で紹介するIIIF Curation Platform (ICP)の目標である。
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